お子さんの勉強を見ている時、「それ、まだ習ってない」と言われる事はありませんか?
「まだ学校でならってないからやらなくていい」という意図です。
私は個人的に「まだ習ってない」は克服しなければならない問題だと考えていますが、決して焦ってもいけないとも考えています。
まず、勉強が出来る子は「まだ習ってない」を口にすることは少ないでしょう。
勉強が苦手な子が決まって何かの免罪符のように使います。
まだ習ってないという時の子供の気持ち
私たちも振り返ってみたら小学生、中学生の時代に「まだ習っていない」を口に出した事はありませんか?私はあります。
その時の気持ちはどうでしたか?
やりたくないというより、新しい事への恐怖心の方が強くなかったですか?
- そこはまだ習っていないから、勝手に進んだら叱られる
- 習っていない( = 新しい事)への恐怖心
本能的に新しい事を学ぶ怖さがそこにあると思います。
また解らない事が増えたらどうしょう?
理解出来なかったらどうしょう?
「まだ習っていない」を口にするのは決まって苦手教科。
そんな事はありませんか?
習っていないところを前もって勉強することを予習といいますが、勉強が苦手な子は復習すら不十分なので予習まで手が回りません。そのために余計に習っていない事に抵抗感が生まれるのかもしれませんね。
「習っていない」なら「習った事をしよう」
抵抗感のある事を無理矢理勉強させてもあまり効果がありません。
それは
- 学校で習う時にやればいい
- まだ習っていないから解らなくても当たり前
と考えているからです。気持ちが学ぶ姿勢になっていないのに無理強いしたところで親子関係を悪くするだけです。親子関係が悪くなると家庭学習全体に影響しますから逆効果です。
子供達はスポンジのようなもので、興味のあることや楽しい事はいくらでも吸収します。
しかし抵抗感があるものは、カチカチになって何かにコーティングされているかのように表面を流れ落ちてしまいます。
抵抗感がある時は、こちらも意地にならず、習った事や復習を中心にする方が良いでしょう。
中学生の場合
ただ、「習っていない」が常にまかり通る訳でもないということを中学生ならそろそろ学ぶべきです。
そもそも学校で習う内容は「過去に誰かが発見したり、整理したりして教科書や参考書を読めば解る事」です。「技は見て盗め」的な職人さんの修行ではないのです。
授業で習わなければ出来ないというのはそもそもが先入観です。
テスト範囲だけど授業で習ってない
授業の進み方は各クラスで差があります。
テストに含まれる範囲だけど、授業が追いつかなかったという事もあります。
習っていないとやらなければテストで悲しい事が起きます。
病気で授業に出られない事も
病気で学校をお休みすることもあるでしょう。
インフルエンザにかかると1週間近く出席停止になることもあります。その時に進んだ内容は「習っていません」がでも試験に出るから自分で勉強しなければなりません。
まとめ:習う事より自分から勉強することが大切
「習った」「習っていない」より、自分から勉強するという姿勢が一番大切です。
そもそも「習った事が全部出来ている」訳でもないでしょう。
出来ているなら成績で悩む事はありません。
習う事も大切ですが、習わなければ何もできないという姿勢は本人にとってもプラスになりません。
しかし、いくら諭したところで、その瞬間から「解らない事への恐怖心」が取り除かれ180度切り替わる事はありません。時間をかけて、取り組むしかありません。くれぐれも無理強いして親子関係が悪くならないように注意しましょう。
予習も大切ですが、復習はそれ以上に大切です。
「まだ習ってない」と言い張るなら、「じゃあ、習った事やろう」と復習に時間を使う方が賢明でしょう。