「ひとことで言うと」を考える
作文の苦手な子は「あらすじ」を書こうとします。
夏休みの宿題などは「提出」することが目的ですから、書けなければそれでも良いと言えるかもしれません。
しかし、受験のための小論文はそうは行きません。そんな物を書いていたら受かる物も受かりません。
小論文や読書感想文が苦手な子がまずすべきことは、「ひとことで言うと」のトレーニングです。
例えば本を読んだ感想を「ひとこと」で言うとです。
端的に言えば「面白かった」「つまらなかった」になります。
これもひとことですから間違えではありませんが、それでは他人に伝わりません。
どう面白かったのか、どうつまらなかったのかを「ひとことで言うと」なのです。
- 戦場での描写が面白かった
- 主人公が逞しく成長する姿が面白かった
など人に伝えるための「ひとことで言うと」のトレーニングが有効です。
この「ひとことで言うと」が出来るようになるとそこから文章を書き始める事が出来るようになります。
主人公の行動力に驚きました。なぜなら私ならその場でどうしようと考えてきっと何もできなかったでしょう。例えば…
「ひとこと+理由+例」と続けて行く事で一つの文章パターンが出来ます。
こういった力は意識すれば少しずつ、芽生えて来ます。
逆に言えば意識しなければ一生身に付きません。
大人でも文章が苦手な方にはおススメの方法です。
保護者がサポート出来る事も沢山あります。
- 例えば、子供が好きなドラマがあります。「このドラマを一言で言うと?」
- 好きな歌手が入れば「この歌手のどこが好き?一言で言うと?」
考えるきっかけを与えてあげることで「考えるスイッチ」が入ります。
「何で面白いんだろう?」「なんで好きなんだろう?」質問が頭に入ると脳は答えを探し始める習性があります。
すぐに答えが出なくてもいいのです。きっかけを与える事で脳に考える回路が出来ます。
親子で質問しあうのも効果的です。
他人に「ひとことで言うと?」と質問すると不思議な事に質問した方も同じ答えを探し始めるものです。
こういう能力は一朝一夕にはつきません。
だから早めにスタートしてコツコツやることが大切です。