日本の教育の不思議
中間、期末の定期テスト前になると中学生達は一斉に試験モードに入り、テスト勉強を始めます。
テストにおいて目標点数は一人一人、テスト時期によっても違うはずです。
- 100点を目指す子は100点を取る為の勉強。
- 80点が欲しい人は80点を取る為の勉強。
- 成績が悪く、最下位ブループが指定席になっている人は平均点を取る為の勉強。
目標が違いますから勉強しなければならない内容は一人一人違うはずです。
しかし何故か、みんな同じ勉強をしています。
もちろん実際には同じ勉強は出来ていません。
出来ていたら全員100点に取れるはずですから。
私が言いたいのは全員が100点目指す子と同じ内容を低いレベルでしているということです。
80点を取りたい、100点を取りたいと思ったら、応用問題や引っ掛け問題から点数を取らなければなりません。
難しい問題集に取り組み、応用問題対策もしっかりやらねばなりません。
しかし、ひとまず平均点を目指す子は応用より基礎固めです。
難しい問題で点数を稼ぐより、易しい問題での失点を防ぐ事です。
ここを押さえずに勉強をしている子供、させている先生や塾講師、保護者が多いのです。
ラリーもまともに出来ない子に試合前だからといって弾丸サーブを指導するテニスコーチのようなものです。
出来る訳がないのです。
応用問題をやる暇があったら基礎固め
- お子さんが成績が悪くて悩んでいる。
- 成績が最下位グループから抜け出せない。
こんな状態で応用問題で点数を取る事を考えるより、出来る問題を確実に解けるようにした方が成績は上がります。
これは断言出来ます。
応用問題対策をしておけばもしかしたら点数が取れるかもしれません。
でも基礎で点数を落としていたら意味はないのです。
テストの配点を考えてみて下さい。
どんなに難しい応用問題であっても1問の配点は基礎問題と同じ。
せいぜい倍くらいの得点です。
更に言えば公立中学のテストは基礎が8割、応用は2割くらいです。
基礎知識を問う問題の方が圧倒的に多いのです。
例えば、基礎問題で5点、応用問題で10点としましよう。
応用問題1問より基礎問題で3問取った方が点数は良くなるのです。
応用問題を一問解くための準備で1時間で使うなら、その時間で基礎問題5問分の対策が出来ます。
逆に基礎をしっかりやっておけば応用から一問くらい解けるかもしれません。
80点、100点を目指す子は弾丸サーブの練習も必要です。
でも平均点を目指すならまずラリーでミスしない練習をしなければなりません。
弾丸サーブで奪う1点もラリーで相手のミスを誘い得る1点も同じ1点です。
次のテスト、何点を目指すのか、それで試験対策は変わって来ます。
100点狙う子と同じ勉強をする必要はないのです。