学力とは理解の積み重ね
学力とは理解の積み重ねです。
理解した事の上に新しい知識を乗せる事で理解が広がったり深まったりします。
しかし、解らない事、理解が不足している事をそのままにして次に進むと新しい解らないが産まれます。
中学に入って成績がどんどん落ちていた時期、娘はこの状態にありました。
数学と英語は完全につまずいていて、解らない事が一杯あるのに、次から次へと新しい事を習います。
- かけ算が解らないと割り算は解けません。
- 一時方程式が解らないと二次方程式は解けません。
- 累乗が解らないと平方根は解りません。
- be動詞と一般動詞の使い分けが解らないのに三人称単数現在はもっと解りません。
- そんな状態で助動詞が出来て来たらもっと解らなくなります。
つまり基礎学力(土台)がグラグラですから、積み上げた物もグラグラの状態です。
解らないは次の解らないを産み出すのです。
過去に躓いた内容をそのままにして先に進んでしまった結果が今の解らないへとつながっています。
躓いたポイントは人それぞれです。教科によっても異なります。
でも授業は待ってくれません。一度ついていけなくなると自分で追いつかない限りはどうしようもありません。
今の勉強に解らないがあるならば、その原因は過去に学んだ内容の理解が足りない事にあります。基礎力、基礎学力というと漠然としていますが、今の学習を理解する基礎が足りていないという事です。
基礎力不足を補うには
苦手だったり解らないと思う教科は「解るところまで戻ってやり直す」というのがもっともシンプルで効果的な解決方法です。
中学二年生までなら、とにかく解るところまで戻って、そこからやり直し、三年生になるまでに追いついておく事をおススメします。
我家でも夏休みや冬休みなどの長期のお休みなどを利用して、学年の始めや解らない学年は一学年下からやり直していました。
中学三年生でも、戻ってやり直す方が良いのですが、それだけの時間的な余裕はまず無いでしょう。
今の学習の進めながら、解らない場所を見つけたら、ポイントポイントでさかのぼり疑問を消して行くしかありません。
「解らないが出て来たらピンポイントで戻って学習する」というスタイルになります。
やり直す学習は一見大変そうに思いますが、解らないなりにも一度は習っているので、初めて学ぶときより時間はかかりません。そういえばこんな事勉強したな、こんな風に使うんだと復習していきます。
とにかく最初は、解らないが多過ぎて時間がかかりますが、中学で学ぶ範囲は限られています。徐々にさかのぼる内容も減って来ますので続けていれば楽になってきます。
大切なのは「これ以上解らないを放置しない」事です。
解らなかったら、解るところまで戻って復習をする。時間がない、難しいとまた放置したら結局、何も解決しません。
おススメの学習ツール
中学三年分が一冊になった参考書や解説書付き問題集が便利です。
基礎力が足りない子は頻繁に過去に戻る必要があります。
多少分厚くても一冊で三年分を振り返れる参考書や解説書付きの問題集があると重宝します。
前年に使った教科書でも良いのですが、先生が教えながら使う事が前提の教科書は独習には不親切な面があります。
問題集を使う場合は、解き方や考え方が詳しく書かれているものを用意しましょう。
解らない事が出る度に辞書を引くように使います。
そうすることで何度も同じ事を調べていると「前にもここ復習した」と気付くようになります。そういった気付きが学習の上では大切です。
中一、中二、中三とバラバラになっているものでも構いませんが、どの本に今調べたい内容が書いてあるのかを調べる手間が発生します。
ちょっとした事ですが、そういった小さなストレスがやる気をそいでしまう事もあります。
分厚い参考書は場所をとって大変ですが、我家では三年分が一気に調べられる参考書や問題集の解説を好んで使っています。